男性と女性で車の運転による事故率が高いのはどちらか

男性と女性で車の運転による事故率が高いのはどちらか

女性ドライバー

男性ドライバーと女性ドライバー、どちらのほうが事故率は高いのでしょうか。

 

女性ドライバーのほうが上手ではないとか、運転が危なっかしいなんて声をよく聞きます。でも、実際に事故を起こしてしまう確率も女性ドライバーのほうが高いのでしょうか。

 

今回、男女別の関連データを調べてみましたので紹介したいと思います。

 

事故件数が多いのは男性ドライバー

男女別交通事故件数の経年変化(H7_H16)

 

男女別免許保有者の経年変化(H7_H16)

 

古いデータになってしまうのですが、上の表は、平成7年から平成16年の「男女別の交通事故件数」と「男女別免許保有者」の経年変化を表したグラフです。

 

「1当」というのは第1当事者のことで、当事者のうち過失割合の高いほうのこと。
「2当」は第2当事者のことで、当事者のうち過失割合の低いほうを指します。

 

平成16年の事故は第1当事者と第2当事者を合わせて、男性ドライバーは1,061,479件女性ドライバーは496,016件で、男性のほうが女性よりも2倍以上も多いのが分かります。

 

ただ、男性のほうが事故が多いのは、免許証保有者が女性よりも多いのと、仕事に使う割合が多く走行距離が長いのが大きな要因として考えられます。

 

免許保有者1万人当たりの事故件数で比較

男女別免許人口1万人当たりの交通事故件数の経年変化(H7_H16)

 

これは免許保有者1万人あたりの交通事故件数のグラフです。
免許保有者数の違いを考慮しても、男性ドライバーのほうが事故が多いのが分かります。

 

免許証を持っているだけで運転しない「ペーパードライバー」は、女性のほうが多いと言われていますが、それを踏まえても、結果が逆転しそうにないほどの差があります。

 

参考:ペーパードライバーの割合のアンケート調査結果

 

走行距離あたりの事故率で比較

免許保有者数以外に、使用頻度も男女差がかなり大きいため、
上記のデータだけでは、公平な比較はなかなか難しいと思います。

 

そこで、さらに古い1996年のデータになってしまうのですが、
日産自動車が調査した走行距離あたりの事故件数のデータがありましたので紹介します。

 

男女別の走行距離あたりの事故件数比較

 

これは、年齢別に走行距離1億kmあたりの事故件数を男女別でグラフにしたものです。
走行距離あたりの件数で比較すると結果は逆転。
女性ドライバーのほうが事故件数が多くなっています。

 

男性ドライバーのほうが大事故が多い傾向に

2013年(平成25年)にイギリスのダイアモンド・カー・インシュアランスが、過去5年間の40万件以上の事故を調査した男女別の事故の傾向を発表しています。

 

それによると、女性ドライバーは、駐車場内や車庫入れの時にぶつけてしまったり、交通量が少ない狭い道での事故など、比較的軽い事故が多いのに対し、男性ドライバーは、人を轢いてしまったり、正面衝突、多重事故など、大きな事故の割合が多かったそうです。

 

ダイアモンド・カー・インシュアランスのDave Halliday氏によると、「女性が低速衝突で衝突する可能性が高いのに対し、男性は高速でより破壊的な事故を起こす可能性が高いことは明らか」で、「男性ドライバーによる事故の保険金請求額は、女性ドライバーの事故よりも平均して高額になる」とのことです。

 

出典:Research reveals the types of collisions women and men are involved in(英文)

 

 

下図は、日本の「危険認知速度別交通事故件数の割合」のデータ。
危険認知速度というのは、相手車両・人・物件を認め、危険を認知した時点での速度です。
危険認知速度別交通事故件数の割合

 

これを見ると、女性は男性に比べて30キロ以下の割合が多く、31キロ以上の事故の割合が少なくなっており、女性のほうが低速での事故の割合が多いのが分かります。

 

このことから、日本でも上記のイギリスの調査結果と、同じような傾向があるのではないかということが推測できます。

 

まとめ

このページで紹介したデータは古いのですが、今も同じような傾向があると仮定すると、「免許保有数あたりの事故数で考えると男性」、「走行距離あたりの事故数で考えると女性」のほうが事故率が高くなります。

 

ただ、免許保有数よりも走行距離で判断したほうが、より公平な比較になるかと思います。よって事故率は女性のほうが高いと考えるのが妥当ではないでしょうか。

 

上記はあくまでも「事故率」の話です。一般的に女性ドライバーの運転は危険だという印象がある一方で、無謀な運転をしない傾向があるようです。また、データ的にも女性ドライバーは軽微な事故の割合が多く、男性ドライバーのほうが大きな事故の割合が多いようです。

 

そう考えると、実は男性ドライバーの運転のほうが危険なのではないかと個人的には思います。

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公開日:2018年1月10日

更新日:2020年11月6日

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